CARNASCAR 2011 Preview 後編
2011.01.31
いよいよ2011年シーズン到来。NASCAR(ストックカー・レーシング)の聖地、ノースカロライナ州シャーロット在住のTetsuroOtsukaが今シーズンのNASCARを楽しむために最新情報をお届け。今回は開幕直前に変更となった新ポイントシステムと新チェイスフォーザスプリントカップ参加規程についてレポート。
よりシンプルに簡単になった新ポイントシステム
NASCAR Hall Of Fameで新ポイントシステムを発表するチェアマン、ブライアン・フランス
アメリカ産コーンから生産されるエタノールを15%配合したSunoco Green E15を供給するフュエル缶
スーパースピードウェイのデイトナとタラテガで使用されるリストリクタープレート。キャブレターの吸気を制限することで出力(=最高速)を抑える
シーズン開幕まであと4週間、プレレースとなるバドワイザー・シュートアウトまで2週間となりました。前篇ではシーズン前の予習として新しいチーム、スポンサー関連の情報をお伝えしましたが、今回は先週NASCARオフィシャルより公式に発表された新ポイントシステムについて説明します。
昨今の不況の影響もありファンが離れつつある中、よりわかりやすくファンが楽しめるようにすることが今回の改定の狙い。昨年までのポイントシステムは少々複雑で実際に理解できていないファンも多く、更にドライバーさえももレース中にどれくらいポイントを稼げばいいのか計算するのが大変だったのです。
新しいシステムはとてもシンプル。獲得できるポイントは1ポジションあがるごとに1ポイント。毎レース43台が出走するので1位は43ポイント獲得できることになります。
1位 43ポイント
2位 42ポイント
3位 41ポイント
・
・
・
43位 1ポイント
またボーナスポイントは優勝したドライバーに3ポイント、一周でもトップで周回(リードラップ)したドライバーに1ポイント、最も多くリードラップを重ねたドライバーに1ポイントとなります。ドライバーは1レースで最大48ポイント(優勝、リードラップ、最多リードラップ)の獲得が可能になるのです。
優勝 3ポイント
リードラップ 1ポイント
最多リードラップ 1ポイント
チェイスフォーザスプリントカップにワイルドカード制導入
開幕戦にしてシリーズ最大のレース、デイトナ500ではまだ優勝経験のない#14トニー・スチュワート。夏のデイトナでは3回も優勝しているだけに今年こそは優勝が欲しいところ
昨年はシーズンを通してコンディション、そして結果に波があった#18カイル・ブッシュ。しかし昨年末にはめでたく結婚、今年は安定感のある一年になるか?そして念願のタイトル獲得は実現できるのか?
ロサンゼルスで自身がドライブするネイションワイドの車両を発表したトラビス・パストラーナ。彼はフリースタイルモトクロス、スーパークロスなどエクストリームスポーツ界のヒーローであり、WRCをはじめラリーにも参戦、優勝経験もあるマルチな才能の持ち主。NASCAR界にも旋風を巻き起こすか!?
新ポイントシステムとあわせて発表されたのがチェイスフォーザスプリントカップの参加規程。昨年までは全36戦中、26戦が終わった時点でポイント上位にいる12名が参加できたのですが、今年からは上位10名までとなり残りの2名は優勝回数(上位10名に入っているドライバーを除く)の多いドライバーが参加できることに。
これは優勝する実力を持ちながらクラッシュやエンジンブローなどで運悪くリタイヤすることになったドライバーを救うための処置で、たとえば昨年デイトナ、インディアナポリス、シャーロットと3回も優勝しているのにチェイスに進出できなかったジェイミー・マクマーレーなどはこのシステムが採用されることでチェイスに参加できるようになるのです。ちなみに優勝回数が同じ場合や、優勝したドライバーがいなかった場合は従来通りポイント順で決定されます。
その他の新ルールでは今年からはスプリントカップでチャンピオンシップを争っているドライバーはネイションワイドシリーズとキャンピングワールドトラックシリーズのタイトル争いには参加できなくなります。昨年ネイションワイドシリーズでブラッド・ケゼロウスキーがタイトルを獲得していますが、今年はそれができなくなるのです。これは各シリーズのファンをもっと増やすこと、また若手を育成することが目的のようです。ただ出走することは可能で、その場合個人のポイントは加算されませんが、オーナーズポイントは加算されるようです。
ご存知の通り最高峰のスプリントカップ・ドライバーも多数参加、下位カテゴリーとは言え、非常にコンペティティブなレースが展開されているネイションワイドシリーズ。今年参戦を表明しているエクストリーム・モータースポーツのヒーロー、トラビス・パストラーナや、昨年から参戦しているINDYのスター、ダニカ・パトリックなど、ドライバーに関する話題も豊富。ネイションワイドをはじめ下位カテゴリーももっと盛り上がって、NASCAR全体が活性化されるといいんですけどね。
2月はいよいよ2011年シーズンが開幕します。次回からはお待ちかねのレース速報、レポートがスタートしますのでお楽しみに!
<関連情報>
■NASCAR 2011 プレビュー前編
http://orm-web.co.jp/headline/_nascar_2011_preview.php
■2011年 NASCARはここに注目!ドライバー編
http://orm-web.co.jp/headline/nascar_37.php
■2011年 NASCARはここに注目!スポンサー&テクノロジー編
http://orm-web.co.jp/headline/nascar_38.php
photos: Getty Image for NASCAR
text: Tetsuro Otsuka
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