TOP > MOTORCYCLE > From Los Angeles 不死鳥...

HEADLINE

新着記事

MOTORCYCLEFrom Los Angeles 不死鳥という名のカスタムハーレーと共に、今アメリカからできること。

2011.03.24

メインビジュアル

こんにちは、From L.A.コラムのyoshi asoです。3月11日以来、連日アメリカのTVニュース番組では日本で起きた東北地方太平洋沖地震と原発事故の情報が流されています。何をしていても震災のことが気になり、日本に向けて被災地の方達のための募金をしてみたものの、人として、日本人として何か自分なりにできることはないのかを考えてはモヤモヤとした気持ちでいました。そんな時、一本の電話があり、ロサンゼルスからサンタクラーラまでショーバイクをイベント会場に運んで欲しいというお話が。それが僕のモヤモヤを吹き飛ばすきっかけとなりました。今、アメリカから被災地の方達のためにできること。被災者の皆さんに元通りの生活と笑顔が戻ることを願って、そして日本が元気になるよう、遠い空の下からエールを送りたいと思います。

ショーバイク・ローディングと募金プロジェクト

写真

僕のショベルをメンテナンスしてくれているカスタムファクトリーBB、平田社長の横顔。昨年LAの僕のガレージを訪ねてくれた時のショット

写真

チャンピオンシップクラスで総合3位となった『不死鳥/フェニックス』。ちなみに1位は業界有名人のカーク氏。超メジャーバンド、メタリカのメンバーのハーレーを複数台ビルドしたことでも知られる

写真

震災の影響で渡米を断念したカスタムファクトリーBBの平田社長からの伝言と東北地方太平洋沖地震、原発の状況、災害と戦っている被災者の思いをアメリカの来場者に少しでも分かってもらいたい一心で急遽仕立てたボードを『不死鳥』と共に展示する

 「日本がこんな状況で、急遽行くことができなくなったので、イージーライダースショーに出展したショーバイクをサンフランシスコの近くで行われるショーイベントに搬送してほしい。そして、ハーレーの前で東北の方たちのための募金をしてほしい」そんな電話が突然に、広島のカスタムファクトリーBBの平田社長からありました。平田氏は渡米するたびに僕のところに来てくれるとても気さくな方で、ロングビーチのカレンダーショーやLAコンベンションセンターで開催されたイージーライダースショーで優勝するなど、世界が認めるハーレーを何台もビルドしてきた素晴らしいセンスの持ち主です。
 同じカリフォルニアにありながら、LAの僕のガレージからサンタクラーラまでは陸路で約8時間もの距離ですが、平田氏のため、日本のため、そして僕自身のモヤモヤを吹き飛ばすため、カスタム・モーターサイクルをトレーラーにローディング、愛車のジープで一路北カリフォルニアを目指しました。
 毎年行われるカスタムクローム・インク(アメリカの大手カスタムパーツメーカー、ディストリビューター/以下CCI)主催のディーラーショーは、これまで直接の顧客を対象としたトレードショーでしたが、今年からは一般のモーターサイクル・ファンも入場できるようになり、多くの来場者を集めていました。そこで手作りではありますが、日本の東北地方太平洋沖地震の被災者を支援するための募金箱を設置。英文でサインボードを作り、ツールボックスをペイントして募金箱として、カスタムファクトリーBBのショーバイクと共に来場した皆さんの気持ちを受け取りました。また、CCIの協力により、別の場所でも募金を募り、赤十字の方が来場して渡すシステムまでも行ってもらうことが出来ました。まだ集計出来ていないとのことですが、後に知らせてくれることになっています。

今アメリカからできること。

写真

常に多くの注目を集めていた『不死鳥』。日本人のセンスと繊細さなくしては成し得ないディテールと仕上がりに、アメリカのモーターサイクルファンも興味津々の様子

写真

CCIショーコンテストの全カテゴリーで賞をゲットしたビルダーの面々。平田氏の姿がないのが残念だ

写真

急遽用意した募金箱はツールボックスだが、来場者が気持ちのこもった募金をしてくれた。老夫婦が目を閉じて祈るように募金してくれた時は思わず熱い思いが込み上げてきた

 フレーム、フロントのスプリンガーフォークをはじめ、ほとんどがワンオフでビルドされたカスタムファクトリーBBのショーバイク。ベースはEVOのウルトラを使用したラバーマウントで、フロント23インチ、リア20インチ/220タイヤと、『和』をコンセプトにした柔らかい曲線基調のシルエット。タンク&ホイールリムまでをアーティスティックなペイントでフィニッシュしています。誰もが足を止め、目を奪われるほどのオーラを漂わせる平田氏渾身の1台、そのコードネームは『不死鳥/フェニックス』。
 今年1月にLAコンベンションセンターにて開催されたイージーライダースショーの最高峰、ジャッジ・クラスで優勝、オハイオ州で行われたチャンピョン大会のストリート部門で1位、そして今回のCCIイベントのチャンピオンシップクラスで3位と、数々のショーで世界が認めた『不死鳥』。まさに現在と今後の日本の状況、そして東北地方太平洋沖地震の被災者の思いを無言で代弁してくれているようで、3日間を共にした『不死鳥』に熱いものを感じずにはいられませんでした。
 イベントがすべて終わり、夜中にサンタクラーラを出発するも、フリーウェイでトレーラーの左タイヤがフルバーストしたり、トレーラーの固定金具が破損、とどめはカリフォルニアの南北を結ぶ主要ルート、インターステート5の事故による閉鎖など、帰路はトラブル続き、13時間の旅となりましたが、肝心のショーバイクには何事も無く、LAのストレージに戻すことが出来て一安心でした。この程度の困難なんて日本で被災された皆さんから比べれば笑って済ませられるレベル。窮地にある母国日本から元気を貰ったようにさえ感じました。
 今僕がアメリカからできることはそう多くないかも知れませんが、日本で生活する皆さんに元の生活と笑顔が戻ることを願って、遠い空の下からエールを送りたいと思います。

photo&text: Yoshi Aso
http://www.1111garage.com
special thanks
http://www.custom-bb.com

PAGE TOP