CARNASCAR 2011 Report!第12戦 「Coca-Cola 600」
2011.06.04
NASCARのシーズン第12戦はナスカーの聖地、ノースカロライナ州シャーロットにあるシャーロット・モータースピードウェイで行われた「Coca-Cola 600」。シャーロット在住のTetsuroOtsukaが送るモータースポーツコラム。
NASCARシーズン最長のレース
#2ブラッド・ケゼロウスキーを先頭にレーススタート
#2ブラッド・ケゼロウスキーを抜いてトップにたった瞬間、#99カール・エドワーズが300キロで走行中にピースサインをしているのを発見!連写していたので前後も確認したが、明らかに抜いた瞬間に手を出していた。恐るべきサービス精神!
不運に見舞われ後方になってしまった#16 グレッグ・ビッフル。このあとマシンを修正しつつ後半にはトップを走行することに
NASCAR第12戦は先週のオールスターに続きノースカロライナ州にあるシャーロット・モータースピードウェイで行われた「Coca-Cola600」。このレースは36戦あるスプリントカップのシーズン中でも一番長い600マイルを走ります。サマータイムでまだ日が高い夕方6時から夜の10時過ぎまで行われるこのレースは、言わば耐久レースでピットストラテジーも重要になります。このレースで期待されていたのは、オールスターで優勝したカール・エドワーズ(#99 Scotts EZ Seed Ford)、前日のネイションワイドで優勝したマット・ケンゼス(#17 Jeremiah Weed Ford)のラウシュ勢。
予選はブラッド・ケゼロウスキー(#2 Miller Lite Dodge)が今年初のポールポジションを獲得し、AJ・アルメンディンガー(#43 Best Buy Ford)がドーバーに引き続いてフロントローを獲得しました。レースはスタートしてすぐに3番グリットからスタートしたカール・エドワーズがトップを奪い、期待通りのレース展開となりました。同じラウシュ勢で苦戦を強いられたのがグレッグ・ビッフル。当日は真夏のような暑さで気温が35度くらいあったのですが、レース序盤からクーリングシステムが作動せずに車内は灼熱地獄状態。
他に目立っていたのはデイル・アーンハートJr .(#88 NationalGuard/AMPEnergy Chevrolet)で、序盤から何度も先行車をオーバーテイクするシーンがあり、そのたびにスタンドのファンが盛り上がっていました。
レースが中盤に差し掛かると、次はマット・ケンゼスがトップにたちました。それまでトップを走っていたカール・エドワーズや序盤からトップ10位以内をずっと走行していたデビッド・レーガン(#6 UPS Ford)など今年のラウシュ勢は、驚くほどの速さを見せてみいます。事実後半にはグレッグ・ビッフル(#16 3M Ford)が復活して首位を走行するなど、チーム4人全員がリードラップを獲得しレースの半分、200周以上をキープしていました。しかし気温や路面温度が変わったのか、終盤になってマシンをうまく調整できないカール・エドワーズが後退してしまいます。
ラストに驚愕の展開!NASCAR史上最長の激闘。
#56 マーティン・トゥーレックスJr.と#83ブライアン・ビッカーズがクラッシュ。後ろを走行する#21はトレバー・ベインではなく、この日スプリントカップ初参戦となったリッキー・ステンハウスJr.。この乱戦で11位でフィニッシュはお見事!
予想外の展開の果て、チェッカーフラッグを受けたのはケビン・ハービック。でも事前のレース・ストラテジーによる燃料セーブ走行があったからこその勝利
スポンサーのバドワイザーを振りかざす、ケビン・ハービック。NASCAR史上最長、全米が注目した今年の「Coca-Cola600」のビクトリー・レーン
レースも大詰め345周で一時はトップを走っていたカイル・ブッシュ(#18 M&M's Toyota)がクラッシュし、全車一斉にピットストップ。ただ通常の燃費計算ではもう一度ピットストップする必要があります。しかし残り10ラップを切ったところで賭けに出たのはケーシー・ケイン(#4 Red Bull Toyota)とデイル・アーンハートJr.(#88 NationalGuard/AMPEnergy Chevrolet)でした。395周に発生したコーションでもピットインせずにエンジンを停止して惰性で走るといった作戦。そしてレースはグリーンホワイトチェッカーとなり残り2周でケーシー・ケインとデイル・アーンハートJr.を先頭にレース再開。
同日昼に行われたインディ500の最終ラップで劇的な展開があったため、こちらも何かあるのでは?と思っていたのですが、想像どおりリスタート直後にケーシー・ケインがガス欠でクラッシュ。ここでトップにたったのはデイル・アーンハートJr.。勝てば104戦ぶりの勝利、しかもNASCARの聖地での復活劇となるだけにレースを見ていた全員がそのドラマを期待していたのですが、最後にドラマが。
最終ラップをトップで迎えたデイル・アーンハートJr.だったのですが、なんと最終第4コーナー手前、ゴールまで残り500メートルでガス欠による失速。まるでインディ500の最終ラップを見ているようで、#88は惰性で走るものの後ろを走っていたケビン・ハービック(#29 Budweiser Chevrolet)が最終コーナー出口で#88をパスしてチェッカーフラッグ。ケビン・ハービックが今シーズン最多の3勝目を獲得したのでした。
デイル・アーンハートJr.のファンの多くは残念に思ったでしょうが、同じガス欠になったケーシー・ケインに22位でフィニッシュしたことを考えると、#88は7位でしっかりポイントもゲットしているわけで、まだ運が良かったと言えるでしょう。
ちなみにこのレース、4時間33分14秒とNASCAR史上でもっとも長時間のレースとなったのでした。
Photo: Getty Images for NASCAR / Tetsuro Otsuka
Text: Tetsuro Otsuka
special thanks: NASCAR
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