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CARNASCAR 2011 Report!第20戦 「Brickyard400」

2011.08.05

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NASCARのシーズン第20戦はインディアナ州にあるインディアナポリス・モータースピードウェイで行われた「Brickyard 400」。NASCAR(ストックカー・レーシング)の聖地、ノースカロライナ州シャーロット在住のTetsuroOtsukaが送るモータースポーツコラム。

デイビッド・ラガンが今季2度目のポールを獲得

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ポールポジションの#6 デビッドラガンはいつもと異なるブルーのカラーリング。アウト側には#4 ケーシー・ケイン

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序盤ずっとトップを走っていた#4 ケーシー・ケイン。クルーチーフのケニー・フランシスはヘンドリックへ移籍がきまったが、レッドブル・チームの存続可否が未だ決まっていないため他のクルー達の今後が危ぶまれる

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この日間違いなく一番速いマシンだった#24 ジェフ・ゴードン

 NASCAR第20戦はインディアナ州にあるインディアナポリス・モータースピードウェイ。モータースポーツならずとも知っている世界3大レースの一つ「Indy500」が行われるこの伝統のトラックは、NASCARドライバーにも人気が高く「Brickyard 400」 は誰もが勝利したいレースの一つに挙げるほど。ちなみにNASCARのカップ戦が行われるようになったのは1994年からで、初レースで勝利したのは当事ルーキーのジェフ・ゴードン(#24 Drive To End Hunger Chevrolet)でした。彼はこのトラックで通算4勝をあげている最多勝利ドライバーでもあります。

 ポールポジションは夏のデイトナで見事にスプリントカップ初優勝を遂げたデビッド・ラガン(#6 UPS/Hall Of Fame/Ned Jarrett Ford)。来年に向けて契約更新できるかどうか?重要な時期だけに、ここで少しでもポイントを稼いでおきたいところ。またフロントローのケーシー・ケイン(#4 Red Bull Toyota)は長年共にしてきたクルーチーフのケニー・フランシスが、来年ヘンドリックに共に移籍することが決定し今週末は調子をあげていました。事実レーススタート直後から序盤の約50周をずっと牽引していたのはケーシー・ケインでした。

 そのケーシー・ケインに続いて序盤から調子がよかったのはBrickyard 400の初代チャンピオン、#24ジェフ・ゴードン。また昨年のこのレースで終始トップを走っていたカップドライバー唯一の「Indy500」覇者であるファン・パブロ・モントーヤ(#42 Target Chevrolet)も序盤から勢いにのっていました。中盤に入りジェフ・ゴードンが先頭に立つと、一時はジミー・ジョンソン(#48 Lowe's/KOBALT Tools Chevrolet)とデイル・アーンハートJr.(#88 AMP Energy/National Guard Chevrolet)を従えヘンドリック・モータースポーツの1・2・3体制に。特にこのトラックはトップでクリーンエアーを受けることが相当のアドバンテージになるため、次のコーションが起こるまでは後続をどんどん引き離なしていました。

ポール・メナードが167戦目にしてキャリア初優勝!

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唯一ステイアウトを選択した#27 ポール・メナードがトップを走行。2番手はピットストップで#24 ジェフ・ゴードンを抜いた#17マット・ケンゼス

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#27 ポール・メナードがキャリア初勝利をあげ、今年初めて優勝したドライバーはこれで4人目。チェイス争いが益々面白くなりそう

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左から2番目でガッツポーズをするのはチームオーナーのリチャード・チルドレス。右から2番目の黒いポロシャツがポール・メナードの父親、ジョン・メナード

 94周目に3回目のコーション。ここでまではジェフ・ゴードンがダントツでトップを走行。このコーションではポール・メナード(#27 Nibco/Menards Chevrolet)を除くリードラップを走るドライバーが全員ピットインします。このピットストップ後にトップに立ったのはマット・ケンゼス(#17 Crown Royal Ford)ですが、その後ろを引き離されずにジェフ・ゴードンがずっとキープし続けます。残り30周前後で各ドライバーが一斉にグリーンフラッグで最後のピットイン。ただその前に他のチームと異なる戦略ととったポール・メナードとジェイミー・マクマレー(#1 Bass Pro Shops/Tracker Boats Chevrolet)とマーク・マーティン(#5 Quaker State/GoDaddy.com Chevrolet)はペースを落として燃費節約の走行を続けたのでした。

 そして残り10周の時点でこの日誰よりも速かったジェフ・ゴードンが、1秒早いペースで10秒差のトップを追う展開になったのです。十分に燃料があるジェフ・ゴードンが全盛期を彷彿させるほどの激しい追い上げをみせますが、ラスト3周で作戦通りラストスパートをかけたポール・メナードにその激追も一歩及ばず。見事な戦略でトップをキープしたポール・メナードが167戦目にしてスプリントカップ初勝利を掲げたのでした。

 ちなみにこの優勝はポール・メナードにとってただ単なる初勝利ではなかったのです。長年インディカー(現IZOD INDY CAR Series)をスポンサーしていた父親と、幼少時代からずっとこのレーストラックを度々訪れていたポールにとってインディアナポリスはホームトラックも同然の存在。残念ながらインディ500を制することができずにいた父親、念願だったそのインディアナポリスでの勝利を、息子のポールがカップ戦初勝利で飾ったのです。優勝後のセレモニーでメナード親子にとって悲願となっていた勝利のキスを、ブリックヤードに捧げたのでした。実に感動的な瞬間だったのでした。

photo: Getty Image for NASCAR
text: Tetsuro Otsuka

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