CARNASCAR 2011 Report!第36戦 「Ford 400」
2011.11.25
NASCARのシーズン第36戦はフロリダ州ホームステッドにあるホームステッド・マイアミ・スピードウェイで行われた「Ford 400」。NASCAR(ストックカー・レーシング)の聖地、ノースカロライナ州シャーロット在住のTetsuroOtsukaが送るモータースポーツコラム。
カール・エドワーズとトニー・スチュワートの一騎打ち
昨年のホームステッドの勝者でもありポイントランキングトップの#99 カール・エドワーズを先頭に最終戦スタート
#99 カール・エドワーズのピットストップ。絶好調のカール・エドワーズは前半から完全にレースを支配していた
#99 カール・エドワーズとは対照的に#14 トニー・スチュワートは前半は苦戦気味
NASCAR第36戦、2011年シーズンを締めくくるチェイス・フォー・ザ・スプリントカップ最終戦の舞台はフロリダ州にあるホームステッド・マイアミ・スピードウェイ。昨年もジミー・ジョンソン(#48 Lowe's Chevrolet)、デニー・ハムリン(#11 FedEx Freight Toyota)、ケビン・ハービック(#29 Budweiser Chevrolet)がタイトルをかけて三つ巴の戦いを繰り広げたこの地ですが、今年はカール・エドワーズ(#99 Afrac Ford)とトニー・スチュワート(#14 Office Depot / Mobil 1 Chevrolet)の一騎打ちになりました。二人の差はずか3ポイント。ただ追う立場でもあり過去に2度のタイトルを獲得しているトニー・スチュワートが精神的には断然有利であるはず。最後に笑うのは誰か?レース前からファンの気持ちは最高潮に高まります。
両ドライバーともにプレッシャーのかかる中、予選を制したのはポイントリーダーのカール・エドワーズでした。予選が全てではないものの勝利に対する執念を感じます。一方のトニー・スチュワートは15番手と上位ではありませんが、十分に戦えるポジション。ポイントランキングでもレースでも追われる立場となったカール・エドワーズと、追う立場になったトニー・スチュワート。
レースが始まると一周目でポールからスタートしたのカール・エドワーズがリードラップを獲得。その後もトップをキープし続け万全の体制でレース前半を展開します。かたやトニー・スチュワートはスタート直後こそ他のマシンをパスしますが、なかなかトップ集団には追いつくことができず苦戦を強いられます。
史上初、ポイント差なしで終わったタイトル争い
中盤に調子を上げてきた#14トニー・スチュワートが#99 カールエドワーズをオーバーテイク。このあと二人の一騎打ちがつづく
最後の30周はまさに二人の一騎打ち。どちらも勝たなければ優勝できない正念場を最後に制したのはトニー・スチュワート
2002年、2005年に続き3度目のタイトルを獲得。デビッド・パーソンやダレル・ウォルトリップに並びNASCAR史に残るドライバーになったのでした
中盤に入っても変わらずカール・エドワーズがトップを周回していましたが、トニー・スチュワートも徐々に順位を上げ100周を超えた時点で5位まできていました。そして108周目に雨により発生したコーション後に、その時点で4位にいたカール・エドワーズをパスすると、123周目にトップにたちリードラップを獲得します。わずか3ポイント差で争っている二人にとって、1ポイントは天と地を分けるほどの大きな差となるのです。
後半またカール・エドワーズがトップを奪取、最多リードラップポイントを確実なものにします。しかしトニー・スチュワートが再度トップを奪い返し、残り30周で二人の一騎打ち状態になったのでした。最後の最後で追われる立場と追う立場が逆転したのですが、こうなるとめっぽう強いのがトニー・スチュワート。執念の走りで迫るカール・エドワースを見事に振り切りチェッカーフラッグ。これで47ポイント(1位43+ウイニングポイント3+リードラップポイント1)を獲得したトニースチュワートが、44ポイント(2位42+リードラップポイント1+最多リードラップポイント1)を獲得したカールエドワーズとポイント差で並び、年間勝利数で圧倒したトニー・スチュワート(5勝)がカール・エドワーズ(1勝)を抑え2011年のタイトルを手にしたのでした。
最終戦終了時点でトップ2にポイント差がないのはNASCAR史上初めてのこと。カール・エドワーズはシーズンを通して常にランキングトップでいたにも関わらず、残念ながら最後は勝利数の差で初タイトルを逃してしまったのでした。そしてシーズン前半に苦戦していたトニー・スチュワートが、チェイスに入ってから5勝、シーズン最多勝利で3度目のタイトルを手にしたのでした。NASCARファンに大人気のトニー・スチュワートがチームオーナー兼ドライバーとして初めてタイトルを獲得、そしてNASCARスプリントカップの年間王者が久々に交代した瞬間でもありました。おめでとうトニー!
photo: Getty Images for NASCAR
text: Tetsuro Otsuka
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