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CAR尾形明紀 NASCAR 参戦 Report!Myrtle Beach Speedway「Myrtle Beach 400」

2011.11.23

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現役唯一の日本人NASCARドライバー尾形明紀の今シーズン最後のレースが、サウスカロライナ州マートルビーチにあるMyrtleBeachSpeedwayで行われた。NASCAR(ストックカー・レーシング)の聖地、ノースカロライナ州シャーロット在住のTetsuroOtsukaがその模様を密着レポート。

NASCARドライバー尾形明紀の今シーズンラストレース!

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予選前にマシンを押す尾形選手。プラクティスでダメージを負ったマシンをクルーが必死に修復。それは最高峰のスプリントカップのガレージと変わらないNASCARならではの光景だった

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マシンに乗り込むと真剣な眼差しに。一周0.538マイルトラックの攻略をイメージしている

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果敢に攻めまずまずのタイムをたたき出したものの、一次予選の壁を越えることができず。決勝前に行われる2次予選に期待がかかる

 現役唯一の日本人NASCARドライバー尾形明紀選手が、11月20日にMyrlte Beachで行われた「Myrtle Beach 400」に参戦しました。このレースは、NASCAR Whelen All-American Seriesと呼ばれるローカルレーストラックで行われるシリーズの一つ。しかも今シーズン最後のレースということで、なんとスプリントカップをはるかに上回る59台がエントリーしていました。ちなみにこのMyrtle Beachはノースカロライナやサウスカロライナの住人であれば、誰もが訪れるおなじみのビーチリゾート。シーズン中はホテルが予約できないほどの一大観光地です。そのビーチから少し内陸にある一周0.538マイルのレーストラックの歴史は古く、過去にはグランドナショナルシリーズ(現スプリントカップ)も行われていました。またデビュー前のデイル・アーンハートJr.も昔はここでレースをしていたそうです。

 今回がMytle Beach Speedwayでの初めてのレースとなった尾形選手ですが、慣れないコースに手こずりプラクティスでなかなかセットアップを詰めることができませんでした。レース前のインタビューでは「このトラックは路面が古くバンク角が浅いため、かなり滑りやすい」とのことでした。ガレージでマシンを調整、プラクティスの終了時間が迫る中でコースに復帰した尾形選手ですが、残念ながらスピンしてしまい、予選前にリアに大きなダメージを負ってしまいます。

 しかしここからクルーが懸命に修復、走れる状態に復活!そんな中挑んだ予選では21.5秒台とトップ集団が20.0秒後半という中で、まずまずの結果を残します。ただし出走台数があまりにも多いため一時予選を通過することはできず、決勝レース前の2次予選を戦うことになったのでした。
 

好調だったものの、不運に見舞われてしまった2次予選

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レース形式の2次予選がスタートし、後方から好調なスタートを切る尾形選手

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ダメージを追ってしまったマシンの応急処置をするクルー達。この後も前方のマシンを果敢に攻め、その熱い走りで我々観客を大いに魅了してくれた

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残念ながら二次予選を通過することができなかったが、来年は決勝レースで上位でフィニッシュできることに期待したい

 一次予選通過は上位20台で、残りの39台が20台と19台の2組にわかれて25周の2次予選を争います。尾形選手は二組あるうちの初めの20台で参戦。18番手スタートの尾形選手が決勝レースで走るためには、最低8台をパスして10位以内に入る必要があります。0.538マイルと距離はあるものの、25周で8台追い抜くのは簡単なことではありません。二次予選のレース前はチーム内に緊張が走ります。

 レースは、スタート直後に2台のマシンがスピンしてコーションが発生しますが、尾形選手は上手く切り抜けます。コーション後には15位まで上がり、20周で5台をパスすれば決勝進出。十分に可能性が見えてきました。リスタート後も安定した走りの尾形選手ですが、その直後に大きな多重クラッシュが発生したのです。トラブルでスローダウンしているマシンがいるにも関わらずオフィシャルのコーションが遅れ、それをきっかけに各マシンが一斉にブレーキをかけて追突。残念ながら尾形選手もこのクラッシュに巻き込まれフロントに大きなダメージを負ってしまったのでした。

 ピットで応急処置をした後に、レースに復帰しますが、必死に前方のマシンを追い上げるもののスピードが伸びず。結局そのままレースがファイナルラップとなり、尾形選手は14位フィニッシュとなったのでした。レース後のインタビューで「マシンの調子がとても良かっただけに、あのクラッシュは非常に残念です。」と悔しさを語る尾形選手。マシンに致命的なダメージがないことが不幸中の幸い、是非来年こそは決勝レースで活躍してほしい!そう思わずにはいられない週末となりました。

 フロリダ州、ホームステッドマイアミでNASCARスプリントカップのタイトルを賭けた最終戦が行われているその同じ時間に、マイアミから1000キロ以上北にあるここ、マートルビーチでも全カテゴリーあわせて200台以上のマシンが集まり、熱い戦いが繰り広げられました。テレビでは決して見ることのできないこのレース、ある意味僕にとってスプリントカップを取材する以上に価値のある一日だったかもしれない、シャーロットへの帰路、クルマを運転しながらそんなことを思いました。

Photo & Text : Tetsuro Otsuka

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